【サイレントピアノとは】
アコースティックピアノに消音システムを取り付けることによって、
ワンタッチで生音が消え、ヘッドフォン(あるいはスピーカー)を使っての演奏が可能になります。
平日もピアノを弾きたいが帰りが遅いので弾けないという方や、
マンションなどでお隣さんやご近所さんに気兼ねなく楽しみたいという方に非常に人気があります。
どのような仕組みになっているのかを取り付け作業と共にご紹介致します。
音が出なくするということはハンマーを弦まで届かないようにするという事になります。
そのためにピアノのアクション部分に消音バーというハンマーを止めるための部品を取り付けます。
これはアクション自体に穴を開けてネジで位置を固定します。
この消音バーがどのようにハンマーの動きを止めているのかが次の写真です。
まず見やすいようにアクションを外に出した状態の写真です。
通常時は消音バーがハンマーの動きを止めることのない位置にあります。
緑色のフェルトとハンマーの付いている棒(シャンク)との間にすき間があります。
消音時にはこの消音バーがハンマー側に近い位置に来ます。
よってハンマーを進めていくと、この写真のように消音バーにシャンクが当たりハンマーの動きが止まります。
次にピアノの中にある状態の写真です。
通常時なのでハンマーが弦に届きます。
消音時になると下の画像のように弦にハンマーが届くことなく止まります。
この消音バーを取り付ける位置は非常に重要で、
例えば少し位置がずれるとハンマーのシャンクではなくフェルトの部分がバーに引っ掛かってしまい、
ハンマーが返ってこなくなってしまいます。
このようにならないよう慎重に位置を出して穴を開けます。
2.光センサー機能取り付け 〜 消音時にどのようにヘッドフォンから音が出ているか 〜 |
まず鍵盤の下に光センサーの機械を取り付けます。
そして鍵盤にも特殊な銀色のシートを貼っていきます。
消音時には鍵盤の動きを光センサーで読み取ってそこから作られた音がヘッドフォンから聴こえてきます。
鍵盤のスピードが速ければ強い音になり、遅ければ弱い音になります。
ペダルにも特殊なセンサーを付けることによってヘッドフォンでの演奏でもペダル(左右とも)を使うことが可能になります。
コードがこの基盤につながりそこからスイッチ→ヘッドフォンと繋がっていきます。
レバー(左画像)を手前に引くと、先ほどの消音レバーが手前に動き、消音状態になります。
そして左のスイッチ(右画像)を入れれば、ヘッドフォンで演奏を楽しむことができます。
コルグのサイレントユニットの場合、
ユニット取り付け後もマフラーペダル(真ん中のペダル)を使用することができます。
|