ピアノの選び方

 point 9. やむなくピアノを手放す時に読むページ

お客様が長年所有してきたピアノを手放される際、多くの皆様が迷い悩まれる姿に接してまいりました。
たとえ部屋の片隅で長年埃をかぶっていたとしても、長い年月を一緒に過ごし、
ともに成長してきた思い出は、そう簡単に捨てられるものではありません。
「両親が、当時頑張って買ってくれた」
「亡くなったご家族の形見」
そのような大切なピアノであっても、やむなく手放さなければならない時がくることもあります。

まずは、何に重きを置いてピアノを手放すか。そこを明確にする必要があります。
これをご覧になっているあなたは、3つのうちのどれに該当されますでしょうか。

1)国産ピアノを最高値で買い取る業者に売りたい
2)新しい所有者のもとで、末永く大切に使ってほしい
3)ヨーロッパのピアノを手放したい


■ 後悔なくピアノを手放すために

1)国産ピアノを最高値で買い取る業者を探す際に気を付けること


ピアノ買取り業者は日本全国に数多く存在します。
その多くは、実際には国産ピアノを主に扱っています。
メーカー、機種名、製造番号、ペダルの数、外装 の情報を伝えると、
すぐに買取値を知らせてくれます。

ただし、実際にその金額で買い取ってもらえるかというと、
実はそうでないケースが多々あります。
引き取り当日になって、ピアノを見るなり、
「ここに大きな傷がありますね。これだと○○円になります」等、
何かしら理由をつけて、引き取る直前に買取値を下げてくる業者がいるのです。
「それなら他の業者をあたります」と言おうものなら、
わざわざこのために一日予定を空けてきたという事を理由に、
手数料を請求されるケースもあります。
あちこち電話して最高値で引き取ってくれる業者を見つけたはずが、
結局は最安値になってしまったというケースは意外にも多く聞かれます。

見積もり額を書面で送ってもらい、買取値の変動がない旨を明記してもらうよう
お願いしてみてください。快く対応してくれる業者であればまずは安心です。
書面には次の6点を明記してもらいましょう。
 
 1)ピアノ情報:メーカー/機種/製造番号/ペダル数/外装(黒ツヤ出し・木目etc)
 2)実際に受け取る金額(運送費、税金も含めた総額)
 3)引き取り日時
 4)引き取り運送業者名
 5)買取料の支払い方法(当日搬出後に現金で支払い など)
 6)買取店名、店舗情報、担当者名
以上を明記したものを事前にもらっておけば、まずは安心です。
ただし、明らかに酷い状態のピアノを手放す場合、
真実の情報を買取り業者に伝えることが大前提です。
どんなに良心的なお店でも、さすがにトラブルになってしまいます。


2)新しい所有者のもとで、末永く大切に使ってもらいたい際にお願いすべき業者

広告費を使って大々的にピアノ買取りを宣伝している業者のほとんどは、
ありとあらゆる状態のピアノをひたすら集めて、桁違いの台数をアジアに転売しています。
1台1台を丁寧に調整してアジア各国の皆様に・・・などという話とは無縁です。
ですから、ピアノに深い思い入れがあり、手放すことをずっと迷い悩んで来られてきた方には、
価格ありきの手放し方をされるのはお勧めできません。
中古ピアノを扱っている個々の販売店を探し、買い取ってもらえるかを聞いてみるのが一番です。
販売店であれば、直接お客さんに販売してくれます。
それは、大切にしてきたピアノが、新しい所有者のもとで再び大切にされることを意味します。

------【後悔のないピアノ手放しの実例】----------------------------------------------------------------------------
ご参考までに・・・スタッフの私自身、4才の時に両親に新品で購入してもらったピアノを
ずっと手放せずにおりました。数年前、当店を通してご縁があり、保育園にお譲りしました。
今もたくさんの子供たちの前で歌い、幸せに過ごしてくれていると思うと
罪悪感どころか、嬉しくなります。弾かれもせず一人ぼっちにしておくよりも、
手放して良かったと、心から思えます。

もうひとつご参考までに・・・
数年前、あるお客様からこのようなご依頼を受けました。
「親の形見なのでずっと大切に所有してきたけれど、転居先に連れて行けない。
きちんと修理をして、新しい所有者のもとで大切につかってもらいたい。
修理代をお支払いするので、どなたかに差し上げてください」

代表の横山はお話に感銘を受け、他店の修理見積額の3分の1ほどの料金で、丁寧に修理をさせて頂きました。
今そのピアノは、別のお客様のところで大切にされ、たくさんの人たちの中で毎日幸せに歌っています。
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ちなみに当店で買い取らせて頂いたピアノは丁寧な修理と調整・調律を施し、新しい命を吹き込みます。
きちんと修理、調整をするからこそ、修理代、調整代がかかるためご希望の買取り金額を下回ることが
あるかもしれません。けれども、ピアノを心底愛する当店技術者たちが丁寧に手を入れて、
責任をもって、新しい所有者へと橋渡しをしております。そして引き続き、
当店が定期的なメンテナンスにお伺いします。
 また、お客様のご希望があれば、修理から完成までの詳細写真や、
最終調整後に演奏したCDをお送りしたり、どんなお客様のところに納めたかをご報告したり等、
大切な家族の一員だったピアノについて、出来る限りのご報告をしており、
手放された皆様にも喜んで頂いております。お悩みの方は是非ご相談ください。

3)ヨーロッパのピアノを手放す前に知っておくべきこと

買い替え、海外転勤などの様々な理由で、高価なヨーロッパのピアノを手放すお客様も
たくさん見てまいりました。この場合、できるだけ高値で買い取ってもらうに越したことはありません。

一番損なのは、国産ピアノを主に扱う買取り業者に出してしまうことです。
国産を専門に扱う業者にとっては、国産の方が売りやすいので、
うそみたいな本当の話ですが、国産よりも買取値が下回ることが多々あります。

まずは中古のヨーロッパ製ピアノを扱う販売店を探すことが先決です。
手放そうとされているメーカーのピアノを扱っているか、
もしくは過去に扱っていた販売店であることが必須です。
ヨーロッパ製ピアノの買取値に、相場はあってないようなものです。
熱心に探せば、大幅に高値で買い取ってもらえることもあります。
実際に当店でも、とくにヨーロッパ製ピアノの場合、
他社見積もり額の3倍以上の買取値を付けることもあります。

査定の仕方は、販売店によって様々です。
ちなみに当店の場合は、現状そのピアノがどうであるかよりも、
そのピアノが持つポテンシャル(修理・調整・調律後に良くなるピアノかどうか)を
実際のピアノを見て判断しています。
ですので当店では、きちんとした買い取り額をお伝えできるよう、
実際にピアノを見にお伺いしております。
お近くの調律のついでにお伺いできますので、査定にお伺いするのは完全に無料です。

とくにヨーロッパ製の場合、実際に見に来てくれる業者にお願いするのが安心です。
当日になって、「ここに傷があるので・・・」などと価格を下げられる心配がないからです。
見に来ない場合は、先払いをしてくれるか、引き取り当日に支払ってくれる業者であることが必須です。

また、買い替えの場合、まずは買い替えるお店に、いくらで下取ってもらえるか
きいてみてください。
当店のように、買い替えの場合は通常より高めの買取値をつけてくれるお店もあると思います。
ピアノの中にはお値引きできない商品もあり、下取があれば、お値引きの代わりに高値を付けるのです。

ただ、余裕があれば他店にもいくつか査定を依頼されることをお勧めします。
より高値で買い取る業者を見つけた場合は、買い替えるお店に交渉されると良いと思います。
「既にピアノでお値引きをしているため、これ以上の買取値はつけられない」という事も大いにあり得ますし、
「ならばうちも同じ金額で下取りましょう」となる事もあります。あるいは、
「では買取りはそちらのお店に任せましょう」となる可能性もあります。
いずれにせよ、お客様が出来る限りを尽くしてお調べになった金額であれば、
それは悔いのない、気持ちの良い結果であると思います。

ここでひとつだけ注意しなければならない場合があります。
ヨーロッパのピアノと信じて疑っていなかったピアノが、実はアジア製だったという事も
よくあるのです。法律すれすれの手法で偽ヨーロッパピアノを販売する業者が、
わかっているだけでも複数あります。
販売店の名前やメーカー名をきくだけで、
「ああ、そのピアノはどこに電話をされても、値段がつくどころか
処分費、運送費を請求されますよ」
と単刀直入に教えてもらえることもあります。
お客様はご存知なくても、ピアノ業界の中では誰もが知っています。
このような場合は、一番安い処分費で引き取ってくれる業者を探すしかありません。

皆様がピアノを手放されるとき、後悔のない、納得のいく手放し方ができますように
お祈りしております。
ピアノ買取りについてのご相談はもちろん、ピアノのことなら何でも(調律でも、修理でも、運送でも、
保管でも、防音でも、地震対策でも、その他なんでも!)
どうぞお気軽にお問い合わせください。
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